南アルプス子どもの村小学校の自然体験で"じぶん100%"の子育て【"子育て移住"と自由教育の理想とリアル②】
自由な教育を求め“子育て移住”したリクルート卒ファミリー
- 名前
- 藤原佳奈
- 家族
- 4人家族(14歳の女の子と10歳の男の子)
- 所在地
- 山梨県
- URL
- 藤原佳奈さんインスタグラム
誰も予想していなかった、新型コロナウィルスの流行。「Withコロナ」という概念も生まれ、都市集中型のライフスタイルに変化が起きている中、注目を集めているのが"子育て移住"です。ブライトチョイスでは、長女の小学校入学をきっかけに"自由な教育"を求めて山梨県へと移り住んだ藤原さんファミリーの"子育て移住"を、5回連載でご紹介します。
前回記事でもお伝えした通り、藤原さん一家が東京から山梨へと移り住んだのは、今から約8年前、娘さんが小学校に上がるタイミング。自由な子どもを育てる私立学校、南アルプス子どもの村小学校に入学するためでした。「自己決定」「個性尊重」「体験学習」を基本方針とする子どもの村には、成績表がありません。授業の半分は衣食住がテーマの『プロジェクト』と呼ばれる体験型授業で、どのテーマを選ぶかも子どもの自由。教科の枠も学年の枠も超えて、実際に作ったり、調べたり。たとえば『アート&クラフト』では木工などのものづくりを、『おいしいもの作る会』では農業や料理を実際に体験します。
「娘が一番没頭したプロジェクトは、中2の時の『ものづくり研究室』です。森林で木を切って製材し、屋台を作り、作ったジャムやパンなどを学校の秋祭りで販売しました。小学校のときは、『劇団みなみ座」という演劇のプロジェクトで、自分を表現することに夢中になっていました。学校が持つスコットランドのキャンパスにも行き、海外への目も開けたようです」(藤原さん)
自由な学校生活はもちろん、自然体験や地方暮らしそのものを通じ、心身共にのびのびと育った子どもたち。藤原さんは、移住して間もないころに娘さんがつぶやいた言葉が忘れられないと言います。
「ある朝、家の外で息子の幼稚園バスを待っているときに、7歳の娘が『こんなきれいな景色が見られる場所で暮らせるなんて、幸せだね』と言ったんです。田舎暮らしは本当に豊かで、山も空も、草木も花も、星も月も、何気なく目に映るものが美しく、ただそこにいるだけで幸せを感じられます」
移住して8年が経ち、小さかった娘さんも中学3年生に。次回記事では、自由教育のリアルな不安と、藤原家の対処法についてお伝えします。
〈連載概要〉
第1回: 自由な教育を求めて、地方へ移住!【"子育て移住"と自由教育の理想とリアル①】
第2回: 南アルプス子どもの村小学校の自然体験で【"子育て移住"と自由教育の理想とリアル②】(本記事)
第3回:「宿題ナシ」「塾ナシ」でも大丈夫!?【"子育て移住"と自由教育の理想とリアル③】
第4回: オルタナティブ教育を選んだ親の覚悟【"子育て移住"と自由教育の理想とリアル④】
第5回: 10歳の息子はライフスキル高め!【"子育て移住"と自由教育の理想とリアル⑤】