「英語」「学年通信」...渋谷教育学園渋谷高等学校の「大学受験フォロー」

海外から渋谷教育学園渋谷中学高等学校、一橋大学へ⑦
- 名前
- 布施 唯/Yui Fuse
- 所在地
- 東京
- お仕事
- 大手銀行員(法人営業職)
- URL
- 渋谷教育学園渋谷中学高等学校(出身校)
【インターナショナルスクール生 その後の進路:渋渋→国内大学編】
小学1年から6年の約5年間をオランダのインターナショナルスクールで過ごし、帰国後に渋谷教育学園渋谷中学高等学校に進学した布施唯さん。今回は、前回に引き続き、布施さんが通った渋谷教育学園で行われている大学受験対策を紹介します。
布施さんのように海外から帰国後、帰国生入試をパスして入学した生徒は、基本的には6年間、一般入試で入学した生徒とは別の英語の授業を受けるのだそうです。
「帰国生向けの英語のクラスでは、ネイティブの先生方による、より実践的な授業が行われていました。6年間ずっとその授業を受けることになるのですが、高校生になって志望大学が決まる頃になると、そこから一般英語の授業に移る帰国生たちもいました」
帰国生たちが国内の大学を志望する場合には、自分から申し出て、遅くとも高校3年になる頃までには、一般クラスの英語の授業に移動する場合がほとんどのようです。布施さんの志望校も一橋大学の商学部だったため、高校2年生の2学期から一般クラスの英語に移ったそうです。
「一般クラスの英語も高校生にもなるとかなりハイレベルなため、授業のレベルが落ちるといったことはありません。日本の大学受験を突破するための英語力を身に付けるためには、一般英語の授業のほうが適しているように感じました。ただ、海外の大学を目指す生徒や、なかにはごく稀に、帰国生英語のクラスに残ったまま、日本の難関大学に挑む生徒もいました」
渋谷教育学園渋谷高等学校では、生徒たちの多くが進学塾や予備校に通うことなく、学校で受験対策を完結させるほど、大学受験に対するサポートが手厚いことは前回の記事でも触れた通りです。ただ、その場合に大変になってくるのが受験プランの組み立て方です。
「どの時期に、どのような受験勉強に取り組むべきなのか。それらの情報も、時期になると先生方が提案してくれていました。毎月配られる学年通信にも載っていましたしね」
たとえば、「高2の夏は基礎固めをしよう」とか、高校2年生の冬になると「そろそろ志望校の問題を見るべき時期です」といった内容の学年通信が配られ、受験勉強の目安になっていたそうです。
こうして学校を中心に勉強に励み、大学受験に挑んだ布施さん。当初は、第一志望の一橋大学商学部に一般入試で挑む予定だったそうですが、センター試験の点数が推薦入試の一次審査突破ラインに達していたため、面接と小論文の二次試験に挑み、公募推薦で合格を勝ち取ることができたそうです。
次回は、晴れて大学生になった布施さんのキャンパスライフをお伝えします。
〈連載概要〉インターナショナルスクール生 その後の進路【渋渋→国内大学編】
第1回:小学1年生でオランダ移住。公立小からインターナショナルスクールへ
第2回:小学6年生で帰国。日本で始めた「中学受験対策」と「志望校」
第3回:渋谷教育学園渋谷中学高等学校の「帰国生英語」と「取り出し授業」
第4回:渋谷教育学園渋谷中学高等学校の名物行事「文化祭」と「部活動」
第5回:「校外研修」や「留学制度」...渋谷教育学園渋谷中学高等学校の特色
第6回:「塾いらず」は本当? 渋谷教育学園渋谷高等学校「大学受験」の実情
第7回:「英語」「学年通信」...渋谷教育学園渋谷高等学校の「大学受験フォロー」(本記事)
第8回:一橋大学時代のシンガポールへの「インターン留学」と「就職活動」
第9回:一人生に大きな影響を与えた「渋谷教育学園の魅力」と「今後の夢」
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