家庭で実践できる「気候変動対策」パワーシフトから食事まで!

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子育て世代に知って欲しい「環境問題」

名前
小野 りりあん / Lillian Ono
お仕事
環境活動家 / モデル
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小野りりあんインスタグラム
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Lit.Link by Lillian Ono

子どものための気候変動アクションプラン!小野りりあんさんインタビュー
子育て世代の親たちに今、なによりも関心を向けて欲しいことのひとつに「子どもたちが生きる未来の地球環境を守ること」があります。本サイトでは、環境活動家でありモデルとしても活躍する小野りりあんさんにインタビュー。今回は、家庭で実践できる「気候変動アクション」を伺っていきます。

日本のCO2排出量の実に90%以上が、化石燃料を燃やしてエネルギーを作る際に排出されるものだそうです。(※1)その現実を変えるために、個人単位でできることとして、家庭の電気を再生可能エネルギーに変えていく「パワーシフト」があります。

「自宅で使う電気の供給先を、太陽光や風力、地熱などから電気を作っている会社にシフトすることです。パワーシフトをすることで、個人が排出する二酸化炭素をぐっと減らすことができます」(小野さん、以下同)

自然エネルギーを供給している電力会社には、『みんな電力』『ハチドリ電力』『Green People's Power』『しろくまパワー』などがあります。

「地球に優しいだけでなく、パワーシフトしたことで電気代が安くなった、という声も耳にします。実際に私も『みんな電力』に変えたことで、1か月の電気代が安くなりましたよ。

ハチドリ電力』はオール電化対応の料金プランがあったり、『Green People's Power』には、電気をあまり使わない人にお得なプランがあったり、と各社さまざまなプランが用意されているので、自分のライフスタイルに合った電力会社を選んでみてください」

ゴミを焼却する際に排出されるCO2を削減するために、家庭から出るゴミの量を減らすことも、ひとつの「気候変動アクション」です。

「買い物の際にできるだけゴミの出ない商品を選んだり、自宅にコンポストを導入することもひとつの方法です。また、自分の住む自治体に"コンポスト導入のシステムを入れてほしい"と提案してみることで、街角コンポストや、個人宅へのコンポスト導入の助成金が出た、という前例を聞いたこともあります」

他にも、日々の食事を菜食主義に変えることで、環境負荷を下げられることをご存じでしょうか?

「私はもともと豆腐や豆が好きなので、ヴィーガンミートなどには頼らず、豆類をよく食べています。乾燥ひよこ豆を大量に買って、それを圧力鍋で煮るのですが、ひよこ豆の煮汁は卵白代わりにも使えてとっても美味しいんですよ。

私はヴィーガンを実践していますが、だからと言って肉食を否定するつもりはありません。それぞれが地球環境の現状を正しく知った上で、自分たちができることから無理なく実践すればいいのだと思っています」

日本のCO2排出量の90%以上がエネルギー起源のものだと前述したように、日本人一人ひとりのライフスタイルが大きく変わったとしても、残念ながらそれだけでは、現在の気温上昇を止めることはできません。しかし、子育て世代の大人たちが、「美しい地球環境を子どもたちに残すために、何をすべきなのか?」を自分事として考え、行動することで、きっと未来を変えることはできるはずです。

次回は、気候変動問題について、親子で学ぶことのできるコンテンツを紹介します。

〈連載概要〉子どものための気候変動アクションプラン!小野りりあんさんインタビュー
第1回:子育てと気候変動の基礎知識。親が知っておくべき「1.5度」のキーワード
第2回:「COP26」にも参加!原点はデンマーク「フォルケホイスコーレ」への留学
第3回:家庭で実践できる「気候変動対策」パワーシフトから食事まで!(本記事)
第4回:学校では教えてくれない気候変動「子どもと学べるコンテンツ~書籍編」
第5回:学校では教えてくれない気候変動「子どもと学べるコンテンツ~動画編」

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  • ヴィーガン食を実践

  • COP26でのグレタのスピーチ

  • 憧れの気候科学者と

          
  • COP26でプロジェクトを実行

  • 「空芯菜と豆腐と生姜などの薬味を沢山使った野菜炒めです。私は野菜炒めが好きなので、よく作っています。少しでも環境負荷を下げたいとヴィーガンを実践したりしていますが、日常生活を変えるだけでは温暖化を止めるのに力及ばない現状に憤りも感じています

  • COP26のため現地入りした初日、偶然、参加することになった世界中の若き活動家たちの集会。そこでは世界で最も有名な環境活動家のグレタ・トゥーンベリさんがスピーチをしていたそうです。

  • 「COP26での活動中、会場近くのカフェでたまたま私の憧れの気候科学者、ヨハン・ロックストロームさんを発見。声を掛けて、日本へのメッセージをいただきました」。COP26に一緒に参加していた『Fridays For Future Japan』メンバーたちと共に記念撮影も。

  • 「2020年4月に政府への本気の気候対策を求めて共にハンストをした同志のeriもCOP26に参加。現地では、気候危機を止めたいさまざまな人たちへのインタビューや、COP26の会場リポートなど、2人で考えていたプロジェクトを実行しました」