甲府と東京で二拠点生活。家族で出かけた初めてのキャンプ。自然の中で子育てを体験!

キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児
- 名前
- ヒャクタロウ / Hyakutaro
- 家族
- 4人(5歳の男の子、0歳の女の子)
- 所在地
- 東京都/山梨県甲府市
- お仕事
- キャンプインストラクター
- URL1
- hyakutaro_Instagram
- URL2
- 原点回帰オフィシャル
【キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児】
子どもが生まれて半年が過ぎた暑い夏の日でした。
環七通り沿いを、ベビーカーを押して歩く妻の後ろを、ぼんやり歩いてた時のこと。
「ブォ~ン」
1台のダンプカーがその真横を通り過ぎました。
真っ黒な排気ガスの塊が、ベビーカーに乗る子供と妻を包んだのです。
「ゴホン!ゴホン!」
咳き込みながら煙を手で振り払う妻とベビーカーを見て、僕はその時決めた。
「自然の中で暮らそう」と。
そうして、僕は物件を探しだしました。
東京に会社があるので、東京と2拠点で暮らせる場所を。
最初はなんとなく新幹線、飛行機、車で片道2時間以内の通勤距離圏で探してみました。
軽井沢、甲府、熱海、京都、博多・・・。
でも3.11の、あの苦い帰宅難民体験はしたくない。
何かあった時に家族の元に帰れることを前提に、現地に行って通ってみたり、
旅行がてらそれらの場所に行っていろんな検証を行った。
結果、都心から約120km、最悪な場合は1日かければ徒歩でも帰れる「甲府」に決定。
でも甲府のことをまったく知りませんでした・・・。
山梨県甲府市。
一応、県庁所在地で山梨県のど真ん中。
引っ越しした当時は東京での仕事も忙しく、妻と子供は完全に山梨に移住したので、
俗に言うワンオペ状態。週末だけパパをやっていました。
今でこそ「デュアルライフ」なんて持て囃されていますが、
当時は月曜から金曜は、都内の自宅に泊まったり、通ったりの、それはキツかったです。
交通費も1ヶ月に15万円を超えることも!
でもせっかくの山梨ライフと思い、土日は完全に家族で過ごすと決めていました。
甲府は、ふと見回すと360度高い山に囲まれた完璧な盆地。
富士山も目の前に迫る眺望で、それだけで癒されちゃう。まだ東京ライフが染み付いていたんだなあ。
富士山が毎日見られるだけでも、おお!自然に来た!なんて実感していました。
でもそれも次第に慣れて、山梨で生活しても自然に囲まれているだけで、自然の中には入っていなかったことに気がついたのです。
都心と違って娯楽もないし、休みの日にオシャレなランチを、なんて街でもない。
「試しにキャンプにでも行ってみっか」
妻にそう話して、初めてファミリーキャンプに行くことに。ようやくキャンプ!
ちなみに、山梨は、日本でもキャンプに適してる地形で、全国2位のキャンプ場数があって、車で30分走れば、どっかのキャンプ場には辿り着く、ほんとに自然に恵まれた場所。
「え~と、キャンプって何を持っていけばいいんだ???」
まったくの知識がないまま、とりあえず、キャンプセットをamazonで見つけて購入。
Snow Peak アニメティドームSサイズ(3人用)とSnow Peakのシュラフを2つ。
Snow PeakのエントリーFDチェアを2脚。
そんな装備だけで、とりあえず定番のBBQで。
なんとかテント設営もYouTubeを見ながら夫婦で汗だくになって悪戦苦闘。
でも、そこで気がついたのです!
「なんだか楽しいかも!」
ビール片手にこれがキャンプだ!と実感した瞬間でした。
息子も裸になって、芝生の上をなんとか、這いつくばって笑ってる。
「いいわ~!キャンプ最高じゃん!」
アウトドアでの料理を楽しみ、ビールをグビグビ飲んでほろ酔い気分も束の間、
急に強風が吹いてきて、まさかの雷と土砂降りの雨。ゲリラ豪雨だ!
酔いもすっかり覚めて土砂降りの中、テントに家族3人が寄り添って寝る展開に。
テントの下まで雨が川のように流れてまさに最悪な初キャンプ。
でも、またまたそこで気がつきました!
今までの人生で、雨の音をこんなに近くで聴いて、雨を実感することなんてなかったと!
息子の、雷と雨音に怯えながらそのまま眠りにつく顔を見ながら、そのまま・・・落ちた。
翌朝、なんだかそこらじゅうから、虫の鳴き声が大音量で聞こえてきたのです!
「ギー、ギー、」「リューーーー」「ジキジキジキジキ」「リッリッリッリッ」
スズムシに、コオロギに、クチキに、マツムシ......
虫たちの大合唱だ!
そのオーケストラは、それぞれパートがあり、一糸乱れず演奏していてハーモニーを奏でいました。
キャンプ場全体のサウンドが調和してることに気がついたのです!
「すごくない?」
鳥の囀りも加わって、完全に夜明けを迎えてフィナーレ!
その臨場感に大興奮しました
「なんなんだ、キャンプって!」
こんな非日常体験、スゲーな、マジで。
アウトドアにハマった瞬間でした。
そして初キャンプ後......僕は幼児教育の本を読み始めました。
単純にいきなり親の都合で家族全体を巻き込むアウトドアにシフトしていいか不安だったんです。ただひたすらに読むこと100冊。
読めば読むほど名門大学出身者、偉人たちの共通項が分かったのです。
彼ら彼女たちの幼少期には、必ずと言っていいほど、自然の中で長い時間遊んでいたのです。貧しい家庭はそのまま自然。裕福な家庭はあえてバカンスで自然の中へ。
とにもかくにも、子育ての基本は、親子揃ってのアウトドア体験だ!
そして我が家では、今回ハマったキャンプがまさしく子育ての主軸になる!
そう決めました。
よしどんどんキャンプに行くぞ!!!
〈ヒャクタロウさん連載〉
キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児