春が来た! さあ、山に登ろう。子どもと一緒にトレッキングがおすすめの理由。
キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児
- 名前
- ヒャクタロウ / Hyakutaro
- 家族
- 4人(6歳の男の子、0歳の女の子)
- 所在地
- 東京都/山梨県甲府市
- お仕事
- キャンプインストラクター
- URL
- hyakutaro_Instagram
- URL1
- 原点回帰オフィシャル
【キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児】
長く続いた真っ白い雪山から、青々とした新緑の芽が吹き出す眩しい季節になりましたね!
キャンプももちろんいいですが、この季節は弾けんばかりの自然の生命力を肌で感じることができますので、ぜひとも一歩踏み出して登山がおすすめなんです!
登山というとしんどいイメージを抱く方々もいますが、トレッキング、ハイキングなんて言葉で子どもに伝えて家族でお出かけすると、なんだか登山よりはおしゃれ感も増して行きやすくなったりします。笑
では、ズバリ! トレッキングで得られる効果は...
・やり遂げる力が身につく(達成感)
・非日常の山で、爽快感と開放感を感じる
・コミュニケーション能力の向上
・計画性が身につく
この4つを養うことができます。
まず、やり遂げる力(達成感)。
下から見上げてどデカい山は、子どもにとっては、想像以上に大きく見えることでしょう。
登山口から、てくてく一歩一歩登っていく。はっきり言ってほぼ辛い感じしかないです。
我が家で息子と初めて登ったのは2歳の時。山梨県の西沢渓谷にトレッキングに行きました。
この時はまだお母さんの抱っこがところどころ必要でした。
そして息子と僕、ふたりきりで登ったのは3歳の時。長野県南佐久郡南牧村の飯盛山。標高1643m。
大人だと往復2時間の登山コースを、往復5時間かけて登りました。今でも覚えていますが、
「もうやだ! 帰る!」
「もう、ママは~? なんでいないの~?」
「ね~、なんで登らなきゃいけないの? もうやだ!」
こんな言葉を何度も何度も連発して大泣き。
でもその度に、
「あ! 見てみてー! 何かいる!」
「この草すごいよ! 食べると美味しいかも!」
なんてごまかしたり、あの手この手でめっちゃ疲れますが、なんとか登っていきます。
でも、山頂に着いた瞬間は、もうそれはそれは大感動で、
「うわあ~!こんな高いところ、登って来たんだあ~」
「すっごく、綺麗だねえ」
親子ふたりで感動しまくりました。
諦めないでよく頑張ったな! すごくえらいぞ! とめちゃめちゃ褒めてあげて、自己肯定感に支えられたやり抜く力、やり遂げる力を身につけさせます。
それは人生にも大きく寄与すると考えるから。
同時に日常では絶対に味わえない、爽快感や開放感、感動が子どもの脳の発達にも非常に良いと感じています。
また、登山をしていくと山の独特なコミュニケーションがあることに気づきます。
それは登山道ですれ違う際に、大人たちが、
「こんにちは!」「頑張ってね!」「ぼく、すごいね!」
なんて言葉をかけてくれて、子どもはますます頑張ったりするのです。
自分とは年齢も違う家族や友だちとも違う、見知らぬ人たちとのやりとりはコミュニケーション能力の発達にも非常に良い影響を及ぼすと思います。
最後に計画性ですが、これはある程度の年齢、小学生になったら身についてくるものと思われます。
登山に行く際、どんな山に登ろうか、天気予報はどうなっているか、それにどんなリスクがあって、どんな予防策や服装を準備しなければいけないのか、飲料水や食事の準備など...。
そんな準備をすることで計画性が身につくと思います。計画性と同時に、子どもの想像力、予測・判断力も養われ、山に自生する草木なども図鑑などを事前に調べて観察するのも、とてもいい刺激になることでしょう。
さてここで、小さな子どもを連れて行く場合の注意点、コース選びのポイントを。
登山では、子どもが山道をしっかりと自分の足で歩き続けるには体力が必要です。無理矢理連れて行っても子供は疲れて山や自然への興味を失ってしまうので、返ってトラウマとかになりかねません。
まずはキャンプ場周辺を1時間程度散策してみたり、ロープウェイで山頂まで登れるような山に行って、無理なく周辺を歩いてちょっとした達成感を何度か味わってもらい、山に慣れていくことがおすすめです。
本格的トレッキングデビューには、コースタイムで1日2〜3時間程度の日帰りコース。大まかな目安としては標高1500mほどの山でしたら初心者でも楽しんで登れると思います。
登山靴は子どもが歩きやすいスニーカーで十分だと思います。コースにもよりますが、険しいコースでは当然トレッキングシューズがいいのですが、まあ、まだ年齢が小さいと返って歩きにくいので、履き慣れたスニーカーで十分です。
服装は素材がウールや化繊製品がおすすめです。一般的なTシャツやチノパンなどの綿製品は、汗を吸って濡れてくるとなかなか乾きません。濡れた服を着続けると体温が奪われて疲労が増してきますし、低体温症のリスクもあります。
その点、ウールや化繊ウェアは乾きやすいので、汗をかきやすいトレッキングには最適です。また、山の天候は変わりやすいので、雨具として上下が別になっている、できればゴアテックス素材のレインウェアも持参するといいです。風が吹いてきた時にはちょっとしたウィンドブレーカーになって便利です。
また、スマホはもちろん必須で、特に親御さんたちはいろんな写真を撮りまくると思います。山では標高の高さや気温にも左右されますが、バッテリーの減りが早くなることもあるので、ぜひモバイルバッテリーを持っていくこともおすすめします!
初めはコースタイムで2〜3時間程度の山がおすすめですが、子どもの場合は休憩も頻繁に取るので、普通のコース時間の2倍はみておくといいでしょう。
とにもかくにも、トレッキングは最高です!
自然と一体化して、山頂の絶景に身を置くことで、さらに子どもたちの脳はダイナミックに刺激されること間違いなし!
ぜひ、山に登ってみましょう!!
〈ヒャクタロウさん連載〉
キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児
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