ダイバーシティー社会を生き抜く海外ならではの習い事に5歳の長男が挑戦。
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ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース
- 名前
- 秋元玲奈 / Rena Akimoto
- 家族
- 5人(5歳の男の子、0歳の双子の男の子)
- 所在地
- ロンドン
- お仕事
- フリーアナウンサー
- URL
- 秋元玲奈(@rena_akimoto)Instagram
- URL1
- Rena Akimoto Official Website
【ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース】
今回は5歳の長男のロンドンでの習い事についてお話しします。
前回、日本語の勉強のためにも敢えて日本人の先生にピアノを習っていることをお話ししましたが、そのピアノに加え10月から日本でも習っていたスイミングに通うことになりました。
このスイミングスクール入学の際、外国生活の洗礼を受ける出来事を経験しました。
事前にスクールに入りたい旨を伝え、前の週に見学に行き、帰り際に来週から通いたいと伝えると、日本ならすぐに登録手続きの書類などを書く流れになると思うのですが、、
名前と連絡先をメモ用紙に書くように言われ、
「大丈夫。これであなたの席は予約しておくから」とほぼ口約束のような状態。
私も不安になり「本当に大丈夫? 来週から参加できるのね?」と念を押して聞きましたが、受付のお兄さんは「大丈夫、大丈夫」と。そういうものかな?と半信半疑でその日は帰宅。
次の週、初めてのレッスンに参加するため受付で名前を言うと、案の定、先週いなかった受付の女性に「あなたの名前はないわ。もうクラスは定員に達しているから無理よ」と追い返されそうになりました。「人数制限は厳しくしているから絶対無理」と言われ、心が折れそうになりましたが、「先週予約してもらったはずです。もう一度確認して下さい」と強く言うと、様子を見ていた別の受付の人がパソコンで調べてくれて、すぐに「あっ予約されてますね! どうぞ!」とあっけなく参加させてもらうことができ、無事に現在通っています。
スタッフや社員の間でのコミュニケーションが日本のように徹底されていないので、外国ではこういうことはよく起こります。
イギリス人の友だちいわく、自信がある時はすぐに引き下がらず、強い自分を見せないと、こちらでは損をしてしまうことが多いそうです。私自身、ロンドンに住んでさらにメンタルが強くなりそうです。笑
そしてつい最近、3つ目の習い事として、お友だちの紹介でドラマスクールにも通い始めました。
ドラマスクールは日本語にすると演劇学校。日本だと子役を目指している子どもが通うというイメージが強いですが、こちらでは一般的な習い事で、私が小学生時代に住んでいた時も学校の授業にDramaというのがあり、イギリスは昔からドラマ教育に力を入れているという印象です。
そして今ロンドンで、このドラマスクール人気がいつになく高まっているそうです。おけいこの内容は、演技や歌、ダンス、様々な遊びに加えて、休みの日の出来事をみんなの前で発表したり、手を挙げて意見を言ったり。日本の児童劇団などのような演技指導がメインではなく、むしろ集団の中で自由に自分を表現する、個性を存分に発揮するということに重きを置いていると感じました。
驚いたのは、先生から発言を求められる機会があると、「待ってました!」とばかりに子どもたちがみんな手を挙げて指されるのを待っているという積極的な姿勢。想像力と表現力を磨きながら、コミュニケーション能力などの社会的なスキルや自分に対する自信を育むことを目的にしているそうですが、まさに子どもたちの姿はそうした力が養われていることを表していました。
息子はもともと、とても積極的で社交的な性格。ごっこ遊びが大好きで感受性も豊かなので、今は得意そうなことを伸ばそうとドラマスクールに入れてみたのですが、想像以上に楽しいようで本人も大満足。
日本に住んでいる時は、我が家の習い事の選択肢に演劇学校(ドラマスクール)はまったくありませんでした。しかし、色々な文化、宗教、人種が入り混じり、多様化が進むロンドンでは今、「自分」というのをどんな相手にも臆することなく出す、そして理解してもらうということの難易度が高くなっていると感じます。
スイミングスクールでの出来事もそうですが、何か相手に聞いて欲しい時や訴えたい時、どんな表情や手ぶりで、どういう言葉を使って、どんな風に伝えれば、真剣に聞いてもらえるのか、そして説得力が増すか。コミュニケーションスキルを持つことが多様性社会を生き抜く上では必要不可欠です。
ロンドンでのドラマスクール人気の背景には、子どものうちから表現力やコミュニケーション能力を養わせてあげたいという親の思いがあるのだと思います。
<秋元玲奈さん連載>
ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース