10歳の壁。インターナショナルスクールに通う男の子の難しさ

Choice

「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て

名前
佐久間麗安 / Rena Sakuma
家族
4人 (10歳男の子と8歳女の子)
所在地
東京都
お仕事
Bright Choice編集長
URL
Rena Sakuma (@renanarena0513) Instagram

10歳の壁」については、以前のコラムでも触れました。相変わらず親子で奮闘しておりますが、いまのところブレイクスルーの兆しはありません笑 先日、算数塾の定期テストが行われたのですが、なんと過去"最低"記録を更新・・。最近、インターナショナルスクールに通う男の子ならではの苦悩なのではないか、とも思うようになりました。

そもそも、子どもたちをインターナショナルスクールに通わせることに決めたのは、"自分の生き方"を見つけてほしいから。私も夫も、子どもたちには"内から湧き出るモチベーションと、それを社会での実践力につなげる知性"を身に付けてもらいたいと考えています。教育者たちの間では「非認知能力」とも呼ばれ、「21世紀を生き抜くための力」とされているようですね。

テストの点数など、外部の指標をモチベーションに生きていては、"生きる幸せ"はきっとどこかで枯渇してしまう。だから、子どもたちには"じぶん100%"に生きてほしいのです。加えて、実践力に繋げるためには学力も必要。子どもたちは課外活動などを通して"じぶんを磨き"、勉強も疎かにすることはできないのです。(海外の学校に進学するのであれば、入試ではテストだけでなくエッセイと面接を通して、「学力+人間力」が試されることとなります。)

そしてここのところ、まさに私たち親が選んだグローバルスタンダードの全人教育が、息子が「10歳の壁」で苦悩する最大の要因だと思うように。
息子の場合、大好きなテニス(課外活動)が非常にハード。週4、5日の練習+試合で実績を積みながら、合間にお勉強。言葉数の少ない息子は、特に英語のライティングや語彙力強化に苦労します。また、男の子だからでしょうか、年下の妹よりもタイムマネジメントやマルチタスクが苦手。母親としては、つい小言が増え、10歳男の子ってこんなものなのかな、と一歩引くよう努力もしてみたりします。

話を戻して、先日の息子の算数のテストの点数はというと150点中54点。思わず、100点満点じゃないよね!?と聞いてしまいました 笑。ふたを開けてみると、テスト中眠くなってしまったそうで、問題も解きなおしたらほぼ正解、という今までで一番残念な始末。親としては、ものすごく頑張って準備しただけに、結果に繋げられなかった事実を放ってはおけず、「本人の意識改革」が必要ということで、ついには家族会議を開くにいたりました。

"じぶん100%"とは、結果を出し、社会に認められて初めて活きてくるもの。
そうやって"生きる幸せ"をかみしめてほしい。

息子の目的意識を問い直し、過密スケジュールのこなし方を見直しました。
やはり、テニスしながら海外行きたいんだそう。
親としては、「大変なのはわかるが、じゃあ頑張るしかないね」、と気持ちを新たに応援するしかないのでした。

そして、テストの結果には泣いたけれど、息子の幸せそうな顔に、「のんきだな」と思いながらも安堵したのです。

       
  • オンラインボキャブラリーレッスンを始めました。

  • 朝の勉強タイムを設けました。とにかく、毎日コツコツ!

  • 算数のテストと英語力強化に向けて、吟味して選んだ参考書たち。

          
  • テニスをしながらどう生きる?

  • 息子のストロークを身体で感じて。

  • 勝っても負けても、試合レポートを書く。

  • 英語力の壁も感じ始めるのが10歳。抽象的な言葉や文学的表現も増え、ネイティブでも勉強が必要に。インターナショナルスクールの子どもがSAT対策等で通うTokyo Academicsのオンラインボキャブラリーレッスン(注1)は、平日毎日20分で語彙が積み上がります。

  • 知性は1日にしてならず。10歳にもなると、どの教科もぐっとレベルが上がります。家族会議で、テニスでお勉強が疎かにならないようルーティンを作ろうということで、算数、理科、英語を中心に、学校に行く前に朝の勉強タイムを設けることにしました。

  • 算数は本屋の中学受験参考書コーナーであれこれ見比べて、英語はAmazonでレビューを分析し、先生の意見も取り入れて、吟味に吟味を重ねて選んだ参考書たち。自由自在の問題は、何度も解いたはずなのですが・・。

  • 「テニスプロになりたい」という息子に、読ませた1冊。世界トップ100にランクインできなかった、テニスプロの厳しい現実。どんなにファイトし続けても、憧れの選手のようになれるのはほんの一握り。テニスは素晴らしいスポーツですが、生きていくには学力や知性、多様な選択肢が必要。

  • 試合前にレンタルコートで息子と打ち合い。週1回のレッスンしかしていない私は、きちんとリターンすることで精一杯ですが、待ち時間の長いトーナメント中は良いアップになります。息子のストロークを確認した後の試合観戦では、勝ち負けに囚われずに落ち着いて見られるから不思議です。

  • 家族会議を受けて、テニスの試合経験を身にするために始めることにした、試合レポート。1つ1つの試合から得た学びを次につなげていくために大事な「振り返り」を欠かさないようにしようと決めました。惜しくも準優勝の日。もう1勝するにはどうしたら良かったのか。学びも大きかった。