海外サマースクールが子どもの冒険心とチャレンジ精神を育てる!?

Choice

「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て

名前
佐久間麗安 / Rena Sakuma
家族
4人 (14歳男の子と12歳女の子)
所在地
東京都
お仕事
Bright Choice編集長
URL
Rena Sakuma (@renanarena0513) Instagram

「子どもの好き」が最大のモチベーション!な国際派子育て

"I'm an adventurer, looking for treasure"
― Paulo Coelho, The Alchemist

2025年を迎えて、早くも「今年のサマースクールどうする!?」という話をチラホラ耳にするようになりました。
インターナショナルスクールは6月から夏休みが約2カ月と長く、海外に行くファミリーも多いので、皆さん大体4月頃には、子どものサマースクールや家族旅行など、夏のビッグイベントが決まっているものです。
年明け早々、まず決めておきたいのは、子どものサマースクールサマーキャンプ。国内海外共に、特に人気のプログラムはすぐに埋まってしまうから、親たちの気も逸ります。海外サマースクールともなれば、入学審査からフライトの手配まで手続きも多くなるので、余裕をもって決めておきたいものです。

英語のサマースクールは国内でも増えていますが、海外サマースクールで得られる体験はやはり"全然違います"。もちろん、かかる費用も大きくなりますが、実際に行った方々の話を伺うと、子どもの心に与える影響も甚大であると感じられます。

「日本のインターとも、勉強の仕方も、お友だちの人種の多様性も、全然違います!特にサイエンスの授業が楽しかったです。海外サマースクールに参加した翌年、海外ジュニアボーディングに進学しました。大学まで海外で学びたいです。将来は建築家になりたいです!」
と話していたのは、国内インターから、アメリカのボーディングスクールのサマープログラム(1カ月)に参加した小学5年生の女の子。
海外サマースクールの体験を通して、子どもがオープンマインドになれた様子や、もっと挑戦したい!という好奇心旺盛な気持ちが伺えて、この子の将来がとっても楽しみだなぁと思えたものです。

そうはいうものの、やはり最初の一週間はホームシックで毎晩泣いていたのだとか。それでも、寮の友人や先生の支えもあって、また、参加プログラムの充実感も増していく中で、残りの3週間は思いっきり満喫できたそう。その翌年には自分でジュニアボーディングスクール進学を決めたものですから、立派なものです。

短期の海外サマースクールは、子どもがコンフォートゾーンを抜けて、自分の興味関心を探求する良い練習機会なんですね。
子どものその後の人生に与える影響を考えたら、その価値はプライスレス。親の教育投資額に対するリターンは、子どもの生涯をかけて、期待値以上に増幅しそうです。

また、「海外サマースクールは、何歳から参加させるのが良いのか?」という声も良く聞かれますが、できれば、言語や異文化の壁が大きく感じられない小学生のうちに、親元離れて、様々な国の友人や先生と寝食を共にし、交流を深め、学習する喜びを体験することが大切のようです。
中学生にもなれば、英語や海外の環境に身構えるようになってしまうもの。また、受験や部活動もあるから、チャレンジする機会がなかなかない、というケースも多いので、やはり学業や課外活動が忙しくなる前の小学生のうちに一度は挑戦させてあげた方が良さそうです。

例えば、海外ボーディングのサマースクールは、小学生低学年くらいから参加できるものも多く、寮のプログラムや寮生活のサポートも充実しているから、低年齢でも安心してチャレンジさせてあげることができます。(但し、早期に行く場合は、あくまでも、子ども自身が行きたいと思えないとなりません。どうしても、親から離れてお泊りは無理!という子どもの場合は、家族旅行も兼ねて、親子で近くのホテルに滞在しながら、毎日送迎できるデイキャンプに参加できるプログラムもあります。)マレーシア、シンガポール、フィリピンなど、アジア圏のプログラムも増えているので、日本人にとっても、時差や移動時間、費用負担の面で参加しやすいサマープログラムが増えています。

さて、海外留学中の息子が、年末年始の長い冬休みに帰ってきました!今回は留学してから二度目の冬休み。
日本で過ごす年末年始の彼のリクエストはいつも同じで、温泉、焼肉、ラーメン、お友だちとスリープオーバー、スキー、初詣のおみくじ。この冬は2度も焼肉を食べに行きました。

冬休み終盤、「日本でやり残したことある?」と聞けば、
「もういいかな。」と一言。
すっかり充電された様子です。

1年目はホームシックで、帰国のたびに泣いていましたが、今年は家族友人と過ごして満たされたようです。見送りにいった羽田空港から、とても良い顔をして旅立っていきました。どうやら、彼にとっては、海外はチャレンジするところ、日本はたまに帰って休息するところ、と割り切れた様子。
最後、セキュリティゲートからにっこり手を振る姿を見て、「あぁ、すっかり冒険家になったなぁ」と思いました。

中1で海外留学を自分で決めた息子ですが、「海外でチャレンジしてみたい」と思えたのは、思い返せば、小学生の頃に参加した海外サマーキャンプの原体験が彼の脳裏に焼き付いているからだと思います。

テニスに打ち込んできた息子の場合は、これまで海外のテニスキャンプに何度か参加しました。

実は初回のコラムでもご紹介したのですが、中でも、彼の中で一番強く印象に残っているのは、8歳の頃に初めて参加した、スタンフォード大学で開催されたナイキのテニスキャンプです。海外のキャンパスなどで開催されるナイキのスポーツキャンプは、テニスの他にも、ゴルフ、サッカー、バスケットボール、ラグビー、バレーボール、スイミング、ウォーターポロなど、さまざまなスポーツが揃います。

宿泊型キャンプも選べましたが、家族旅行も兼ねて近くに滞在し、毎日デイキャンプに通いました。オリンピアンを数多く輩出するスタンフォードのスタジアムに隣接する立派なテニスコートで、朝から夕方まで、毎日テニス三昧。カリフォルニアの気候も素晴らしく、最高のテニス環境!練習前後にはスタンフォードキャンパス内も観光して、アメリカの文武両道の環境に魅了されたものです。

日本人は息子ただ一人。でも、好きなことを通して、いろんな子どもたちに揉まれる体験は、息子がコンフォートゾーンを抜けて自分らしくチャレンジする良い練習にもなりました。

その時からずっと、「海外でテニスも勉強も頑張りたい!」という気持ちが、頭の片隅にあったのでしょう。
中1でテニスと勉強に同じだけ打ち込める今の環境を見つけた時、迷わず進学を決められたのも、ホームシックの1年目を乗り越えられたのも、スタンフォードでの原体験から湧き出た内なる気持ちがあってこそ。

海外サマースクールに参加させてあげたことは、今までで一番のプレゼントだったかもしれません。

何事もそうですが、大切なのは、子どもに合ったプログラムを見つけること。
子どもの好きなものがあったら、それに特化したサマープログラムを探してみるのもおすすめです。最近では、スポーツに限らず、ファッションやアートの分野でも様々なプログラムがあります。
また、まだ子どもの好きなことが明確でない場合は、海外ボーディングのサマースクールなどは履修プログラムが多彩なので、その中から子どもの興味関心を引きそうなクラスを見つけてあげることもできます。

ブライトチョイスの有料会員サービス『BC CLUB』で毎月開催しているオンライン対談で、海外サマープログラムをご紹介しているので、2025年にチャレンジされたい方は是非ご視聴くださいね。

2025年、冒険心をもって、新しい体験をして、さらに自分の世界観を広げる年にしたいものです。
皆さまにとって実り多い年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。

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〈佐久間麗安連載〉
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  • スタンフォードのナイキテニスキャンプの思い出

  • 初詣のおみくじ

  • 幼馴染たちとスリープオーバー

          
  • 18歳以下の試合で優勝

  • 息子のバイブル

  • 2025年も、いざ、出発。

  • 初めて参加した海外のテニスキャンプ。”Serious Fun”がスローガンのナイキテニスキャンプでは、ポイントゲームも交えながら和気あいあいとした雰囲気で練習していました。当時最年少の息子に対して、コーチも先輩たちも優しく接してくれました。

  • 初詣は決まって家族皆でおみくじ。大吉が出るといい気分。今年も頑張ろう!

  • 冬休みは、インターナショナルスクール時代の同級生たちと我が家で久々に集合。みんな別々の学校にいっても、昔と変わらず仲良しな幼馴染たちに今でも支えられています。学校の授業の難易度も上がって、「英語のPoemの授業がダルイ~」なんて、言ってました 笑。

  • 日本でもいくつか試合に出場しました。18歳以下の小さな大会では、しっかり優勝。この日は木枯らしが強く、凍えながら観戦しました。

  • アルケミスト-夢を旅した少年』は、「中東の星の王子様」とも呼ばれる世界的名著。宝物を探す旅に出て、人生の知恵を学んでいく少年の冒険ストーリーには、夢と希望を絶やさず生きることの大切さを、心に響かせる言葉が散りばめられています。息子はこの本を留学先に持っていきました。

  • 冬休み最終日に出国。あっという間の冬休みでしたが、息子は友人、家族とのんびり過ごすことができ、すっかり休まった表情。笑顔で旅立っていきました。2025年も、目標に向かって、頑張ってほしい!