「NO Cash」「荷物の受け取りはドラッグストア」!? カナダ生活のメリット&デメリット
カナダに「教育移住」した私の「母子留学つれづれ日記」
- 名前
- 高田さおり
- 家族
- 4人家族(14歳と11歳の男の子)
- 所在地
- カナダ・ブリティッシュコロンビア州
- お仕事
- Study & Stay代表
- URL
- Study & Stay Instagram
【カナダに「教育移住」した私の「母子留学つれづれ日記」】
海外ではよくある事かもしれませんが、カナダでは知らない人同士が自然に話している光景をよく目にします。
たとえば同じマンション内のエレベーターで「その服、いいね」と話しかけたり、店のレジでお互いのネイルを褒め合ったり。別れ際には「Have a good one!」と言う習慣もあります。初めは親子でカナダモードにスイッチが切り替えられず、「Thank you, you too!」という返事がすぐに返せなかったのですが、今では息子の方が先に答えるくらい反応が早くなりました。
そういった会話は全てプラスのストローク。見ず知らずの人同士、たわいもない会話ひとつで、その日の気分が良くなるものなんだと、今では実感するようになりました。
また、カナダは移民大国でもあります。私の住むBC州はアジアや中東の方も多く、英語のアクセントもさまざまです。そんな環境からか、現地のカナディアンはこちらが話す英語を一生懸命、理解しようとしてくれます。大人も子どももこちらが話す言葉を聞き取ろうとしてくれる姿勢には、心温まるものがあります。
他にも、私がよく行くスーパーでは、毎回会計の最後に「ドネーションも含めて支払いをするか」と尋ねられます。寄付の目的はさまざまですが、よく目にするのは小児病院への寄付です。金額も1ドルから選ぶことができます。これも日本ではあまり見かけない光景のひとつですね。
日本との違いは数あれど、私がカナダに来てもっとも驚いた事は、ほとんど現金に触れないこと。日常生活の決済は、銀行のキャッシュカードを機械にかざして支払うのが主流です。「NO Cash」と掲げている店もあり、このコロナ禍での非接触は安心要素のひとつでもありました。
コロナ禍といえば、カナダでは感染者数と病院のひっ迫状況を考慮しながら3週間ごとに「Step1~4」の段階別に行動制限を設けているのですが、政府が今の状況を、InstagramやTwitter等のSNSを活用し、イラストや動画と共に発信しています。これが分かりやすくてとても有難い。
コロナのワクチン接種の予約も、オンラインで登録してから10秒で予約が完了。とてもスムーズです。また、昨年の9月からBC州ではコーヒーショップとフードコートを除く飲食店に入店する際には、ワクチンパスポートとIDの提示が必須(12歳未満は対象外)になったのですが、ワクチンパスポートも接種証明書類をアップロードするだけで簡単に取得できました。
ちなみに、35年前に私がバンクーバーに住んでいた頃、カナダの小学校に通っていた姉にはすでにPCを触る授業があったそう。それくらい日本とはITリテラシーの高さが違うようです。
こうやって書くと、カナダでの生活はいいことだらけのように感じますが、実際住んでみるとやはり不便な一面も......。
たとえば私が困ったのは、配達予定の荷物の受け取りです。カナダは残念ながら、日本のように正確な時間に荷物が届くことはありませんし、再配達もしてくれません。
荷物を受け取れなかった場合には、近所のドラッグストアに入っている郵便局に自分で取りに行きます。カナダの郵便局は「Canada Post」というのですが、ドラッグストアの奥の方に郵便エリアがあり、レジを担当するのも薬局の方。初めはそのシステムがまったく分かりませんでした。
これも経験! 住んでみないと分からない事だらけですが、「慣れてしまえばなんてことない」と自分に言い聞かせながら、日々を過ごしています。
〈高田さおりさん連載〉
カナダに「教育移住」した私の「母子留学つれづれ日記」