人生に大きな影響を与えた「渋谷教育学園の魅力」と「今後の夢」

海外から渋谷教育学園渋谷中学高等学校、一橋大学へ⑨
- 名前
- 布施 唯/Yui Fuse
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- 大手銀行員(法人営業職)
- URL
- 渋谷教育学園渋谷中学高等学校(出身校)
【インターナショナルスクール生 その後の進路【渋渋→国内大学編】】
オランダのインターナショナルスクールから帰国後、中学受験に挑み、渋谷教育学園渋谷中学高等学校に進学した布施唯さん。その後、第一志望だった一橋大学商学部に進み、2021年の春からは銀行員としてのキャリアをスタートさせました。
今回は、現在の布施さんの夢や、自分の人生に大きな影響を与えたという中学・高校時代を振り返ります。
「大学卒業後は日本の企業に就職し、いつかは海外赴任も希望できることを目標に就職活動を行いました。まずは日本の企業に入って日本の経済を学び、その経験を海外で生かしてみたいなと思ったのです」
大手都市銀行からの内定を手にし、2021年の4月から新社会人生活をスタートさせた布施さん。新人研修を受けるなかでも、中学・高校の6年間を過ごした渋谷教育学園での経験が生きる瞬間を実感するそうです。
「ある日の研修で『一銀行員として、つねに自分で考え、行動することが大切だ』と言われたことがありました。これってまさに、中学・高校時代に言われ続けてきた『自調自考』の精神だなと思ったのです」
渋谷教育学園の基本目標として掲げられている「自調自考」とは、「自分で調べ、自分で考える」といった自発的な行動が求められるものでした。その精神が、今後の社会人生活のなかでも役立つのではないかと感じているそうです。
「私にとって渋渋は『母校』であり『母港』なんです。高校の卒業式のときに先生方が言ってくださった、いつでも帰れる、まさに港のような存在です。今でも渋谷に用事があったら学校に顔を出したいなといつも思いますし、一生涯の友だちや恩師に巡り会うこともできました」
月に1度あった、渋谷教育学園名物の「校長講話」が後になって身に染みたこともあったそうです。
「今でも鮮明に覚えているのが、大学受験の話です。校長の田村哲夫先生が『大学というのは教授と学生が対等になる場。だからこそ、その場に対する意欲を図るのが大学入試であって、決して学力だけを見ているのではない』と話してくださったことがありました。何のために頑張っているのか苦しくなったときには、その言葉を思い出していました」
布施さんの意思をつねに尊重してくれたご両親にも感謝をしているそう。
「中学受験や大学受験、就職活動などの人生の節目において、寄り添い、一緒に考え、時には意見をしてくれる両親でした。ただ、最終的には私の気持ちを尊重し、私が目標を見つけたときには、全力で取り組める環境を整えてくれました。幼い頃からたくさんの選択肢を与え、可能性を広げてくれたことに感謝しています」
友人、恩師、ご両親に支えられ、これまで歩んできた布施唯さん。「自調自考」の精神を胸に、これからも未来を選び取っていくことでしょう。
第1回:小学1年生でオランダ移住。公立小からインターナショナルスクールへ
第2回:小学6年生で帰国。日本で始めた「中学受験対策」と「志望校」
第3回:渋谷教育学園渋谷中学高等学校の「帰国生英語」と「取り出し授業」
第4回:渋谷教育学園渋谷中学高等学校の名物行事「文化祭」と「部活動」
第5回:「校外研修」や「留学制度」...渋谷教育学園渋谷中学高等学校の特色
第6回:「塾いらず」は本当? 渋谷教育学園渋谷高等学校「大学受験」の実情
第7回:「英語」「学年通信」...渋谷教育学園渋谷高等学校の「大学受験フォロー」
第8回:一橋大学時代のシンガポールへの「インターン留学」と「就職活動」
第9回:一人生に大きな影響を与えた「渋谷教育学園の魅力」と「今後の夢」(本記事)