ロンドンにおける子育ての日本語教育、我が家の選択について

Choice

ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース

名前
秋元玲奈 / Rena Akimoto
家族
5人(6歳の男の子、2歳の双子の男の子)
所在地
ロンドン
お仕事
フリーアナウンサー
URL
秋元玲奈(@rena_akimoto)Instagram
URL1
Rena Akimoto Official Website

ロンドン発、アナウンサー秋元玲奈の海外子育てニュース
海外に住んでいる、 もしくはインター通いのお子さんがいるご家庭では、おそらく共通の悩みと言えるであろう日本語教育。

皆さん、どうされていますか?

我が家の長男は、 1歳半から日本のインターの保育園、そして幼稚園に通い、そのままロンドンの現地校に入ってしまったので、彼の中の第一言語は赤ちゃんの頃からずっと英語

日本にいる時は、彼といちばんコミュニケーションが取りやすい英語で私も夫も話すようにしていました。日本にいる限り日本語に触れる機会が圧倒的に多いことから、インターに入っても英語がなかなか身につかないという子も多いと聞きますが、そうした点では長男はまったく英語に苦労することはありませんでした。 一方で日本語はずっと悩みの種で...。

ロンドン行きが決まってからは家庭でも極力日本語で話すようにはしていますが、着いて最初に彼が放った一言は「ママ、みんな英語を話してる! やったー!」でした。 笑

そして、ご想像通りこちらに来てからは、どんどん日本語を話す機会が減っていき、 頑張ればある程度話せるのに、私たちが日本語で話しかけても英語で返事をするという状態に。

長男は日本にいたら、2024年4月から小学生

加えて、我が家も夫の仕事次第で、いつ、どのタイミングで日本に戻るかわからないというなか、日本語苦手意識のある長男の状況を早急に打開すべく、この春から満を持して、 土曜日は日本語学校に通わせることにしました。

ロンドンには補習校と言う、30年前に私も通った、土曜日の日本語学校があります。 ただ、この補習校はどちらかというと日本の学校に戻った時に順応できることを目標としているため、日本語のレベルが高く、日本語が苦手だった私は友だちもあまりできず、 毎週土曜日は気が重かったのを覚えています。

そうした経験から、当時の私よりももっと日本語が不得意な長男には補習校は合わないだろうなと、彼のようなタイプの子に合った別の日本語学校を選ぶことにしました。

イギリスにはYear11(16歳)の学年末にGCSEと呼ばれる義務教育修了の資格とみなされる全国統一試験があります。この結果はその後の大学進学や就職活動にも影響を与えるので、 みんなこの試験に向けて、必死で準備をし取り組みます。試験では英語や数学、サイエンスなど、学校で教えてくれる必須科目に加え、選択科目で外国語を選ぶこともでき、バイリンガルの子どもたちは自分たちの母国語を外国語としてGCSEで選択することも多いそうです。

私たちが選んだのはこのGCSEの日本語のテストで良い結果を出すことを最終的な目標にしているという日本語学校。GCSEの日本語試験は平仮名カタカナの読み書き問題に加え、小学校3年生レベルの漢字しか出題されないと言われているので、日本の学校と同じ教科書を使い、 国語教育を行う補習校とはやや方針が異なり、もう少し基礎的なところを重点的に強化していきます。

こちらに住むほとんどの日本人の子が土曜日は日本語学校に通っていますが、 ロンドンで子どもの日本語教育を考える際、その子の日本語のレべルや、どれだけの期間ロンドンにいる予定か、将来日本の学校に戻るのか、イギリスでの進学を考えているのかなどを総合的に考えて日本語学校を選ぶのがいいかもしれません。
さて、我が家の長男、日本語学校に行くと聞いただけで初めは 「えー」 とため息をついていました。

しかし、初日を終え、 迎えに行くと、 、 、

案の定、新しい友だちとゲラゲラ笑いながら教室から出て来て、なんだかとっても楽しかった様子。どうやら日本語学校と聞いて、みんなが当たり前にペラペラ日本語を話し、 読み書きもできて自分は馴染めないだろうと思っていたところ、自分と同じくらいのレベルの子ばかりで、安心して楽しめた様子。

帰ってきて、出された宿題を早速一緒にやってみると、思っていた以上に読み書きができることも意外な嬉しい発見でした。

しっかり家で教えたわけではないのにどうしてできるの?と聞くと

ポケモン!」だそう。 笑

結局いちばん効果があるのは自分の好きな日本のアニメや漫画なんですよね。ポケモンや『ワンピース』に夢中になっている時は急激に日本語が伸びるのを実感します。長男の学校でもポケモン好きが何人もいるらしく、「日本のアニメだよね?」 と話しかけられるのがとても嬉しいそう。

日本語や日本の文化を学べるだけなく、子どもたちに日本人としての誇りも芽生えさせてくれる、日本のアニメには感謝の思いがつのるばかりです。大好きなアニメと週1回の日本語学校から、日本語のシャワーを沢山浴びて、真のバイリンガルに成長する姿を今から母は楽しみにしています。

〈秋元玲奈さん連載〉
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  • サッカーキャンプへ参加

  • 海辺の街、ブライトンへ

  • 楽しいホリデー

          
  • 日本から届いたドリル

  • 長男はイースターホリデーにチェルシーフットボールクラブが開催するキャンプに参加して、すっかりサッカー好きになりました。

  • ホリデーはブライトンという海辺の街を散策しました。まだまだイギリス国内に行ったことのないところがたくさんあるので、滞在期間中にできる限り周りたいですね。

  • こちらも休暇中の1枚。初めてマシュマロを焼いて食べました。

  • 日本からドリルをたくさん送ってもらっています。大好きなポケモンだとやはり楽しいそうで、進んで取り組んでいます。