子どもの心の余裕を育むには、まずは大人の心の余裕を心掛けて。

「わたしはわたし」自尊心を育む子育て
- 名前
- 浅倉利衣 / Rie Asakura
- 家族
- 4人 (7歳と5歳の女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- ライフスタイルプロデューサー
- URL
- Rie Asakura (@rie_asakura) Instagram
前回の記事で、休校中に多忙のあまり気が狂ってダウンした経験を書きました。
コロナ禍のおうちじかんに心の底から感じたことは、「忙しい」ってその名の通り、心を亡くすな、と。
もちろん忙しいことが全て悪いというわけではなく、忙しさに心がついていってないと、又は自分の心の声を聴いてあげられていないと、辛いな、ということ。
前回記事の経験をきっかけに、子育てや教育の既成概念もガラガラと崩れた時に、現代の子ども達は忙しすぎないか?と思い、なんとなくググってみたら、こんなデータが出てきました。
2014年ベネッセ教育総合研究所が子ども達の放課後時間の過ごし方について調査した結果。(注1)
「いそがしい」と感じている子どもは、小学生51.2%、中学生64.8%。「もっとゆっくり過ごしたい」と感じる小学生は、74.2%、中学生で85.1%。
あくまでもデータだけど、うん、、わかる、、私もコロナ禍の時期はもっとゆっくり過ごしたいと心底思ったもの(泣笑)
コロナ禍の自分を思い返してみて改めて思うのは、自分の心と体の状態が言葉になって出てくるなということ。
多忙すぎたり気が焦っていたりする時は、子どものことも急かしたり追い立てる言葉が出てきがち。でも、ダウンしてしばらくボーッとしたりダラダラしたり過ごしながら、とにかく自分の感覚に素直に行動していたら、子ども達にも肩の力を抜いた言葉が出てくるようになったんですよね。
ちょっと前、長女が学校で嫌なことがあって、「学校に行きたくない」と言いました。話を聞くと、あるお友達とうまくいっていない様子。以前の私だったら、不安そうな顔を見ながらも、「そんなの気にしなければいいでしょ」 「他のお友達と遊べばいいじゃない」と無理に行かせてたと思うんです。
勉強についていけなくなる、とか、休み癖がついて不登校にでもなったらどうしようとか心配が先に出て。でも、コロナ禍の経験をした私からは、「そう、今日はゆっくり休む?」という言葉が出てきて、1日彼女とゆっくり過ごしました。そんな自分にも驚きました(笑) 結局2日間休んで、次のお休みの時に他のお友達も交えて一緒に遊んだら、ちょっとした誤解があったことがわかりました。
2日間家で心身共にゆっくり休んで、おそるおそる様子を伺いながら、ちょっと出かけてみようかなとなった長女。最初はドキドキしていたけれど、途中からはみんなで元気に楽しそうに走り回っていて、微笑ましすぎてちょっと涙なんか出ちゃったりして。そんな姿を見ながら、子ども達を、自分の固定観念などいろんな枠にはめたくないなと改めてボーッと思ったりしていました。心配ではなく信頼で見守ろうと。そして、自分自身にとっても同じことが言えるのだなと思いました。
私はいままで、どちらかというとせっかちな生き方をしてきました。完璧主義で、何か辛いことがあっても、自分を追い込んで努力と根性で乗り越えてきたようなところがあります。もちろん自分を否定するつもりはないし、今までの経験には心から感謝しています。でも、奇しくもコロナ渦の自粛生活で、暮らしや教育における価値観がガラッと変わり、自分にとって家族にとっての本当のゆたかさというのも大きく変わりました。
今は、子ども達にも自分の不完全性も見せながら、あなたも完璧じゃなくていいんだよということを伝えたいと思っているし、ゆっくり生きるという自由の選択肢もあるんだってことも見せたいなって思っています。
〈浅倉利衣さん連載〉
「わたしはわたし」自尊心を育む子育て