国際バカロレア生の1日。学習姿勢とタイムマネジメントの大切さ。

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DP履修中の16歳が語る、国際バカロレア校のリアルな日常

名前
木村紗羅/Sara Kimura
所在地
パリ
お仕事
International School of Paris 学生
URL
International School of Paris

国際バカロレア連載第3回目となる今回は、意外に知られていない、国際バカロレア・MYP生の学校の必修科目や時間割、放課後の過ごし方について、木村紗羅さんに語っていただきます。

【DP履修中の16歳が語る、国際バカロレア校のリアルな日常】私の通うパリのInternational School of Parisの場合は、9教科の授業が5日間にちらばっています。
1限が45分間、ホームルームとPSE(Personal and Social Educationの略。保健と道徳が硬く手を握ったような授業)以外は、45分授業がくっついた90分の授業が大半を占めます。
始業時間は8時50分。9時までホームルームの先生とのチェックインがあり、その後、1・2限を合わせた90分間の授業。15分の休憩後、10時45分から12時15分まで、3・4限が合わさった90分の授業が再び。
12時15分から1時間の昼休みは、外食も可能です。その後、また間に15分の休憩を挟む90分間の授業をふたつ受け、16時30分に終わります。
90分の授業だと集中力も途切れてしまいそうですが、全生徒の貢献を求められるディスカッションを中心としたレッスンが多いので、自然と苦もなく2限分の時間が過ぎていきます。
また、国際バカロレアにおいて、授業以外に大事なのがECA(Extra Curricular Activity)です。
ECAは、部活動や授業外のアクティビティを意味します。
私は生徒会やスペイン語講座、模擬国連などにMYPでは取り組んできました。すべて文化系の内容だったので、活動は昼休みに。
ちなみに、ECAはスポーツなどの体育会系よりも、文化系のほうが生徒の人気が高いようです。放課後は学校全体を見ても、いわゆる「帰宅部」が多く、授業で与えられた課題やボランティア活動に夕方から取り組む生徒が多かった印象です。
放課後の自習ですが、MYPは予習よりも、復習や‟リフレクションー振り返り"(前回記事 国際バカロレアの学習者像をご参照)を重視する課題が主なものです。
私は平均して1日に2、3時間、多いときは休憩を入れながら4時間は、課題に費やしていました。だいたい1科目につき30分で、3、4科目分の合計時間です。
もちろん時期によって課題量が大きく変わるので、ときには趣味や学校の課題以外の勉強だけをして過ごす日もあれば、学期末になると複数の課題の締め切りが重なって、夜中過ぎまでレポートに取り組むことも。
私は完璧主義なところがあるので、学期末になると1日6時間ほど、プレゼンテーションの練習やエッセイ執筆に費やすのも普通でした。
ここまでの私の話ですと、なんだかとても大変に思われるかもしれませんが、インターナショナルスクールのMYPは最低基準が比較的ゆるいため、日本の通常の学校に通う友人たちの話と比べると、課題を終わらせることは、日本の学校の宿題に比べて難しくない気がします。
一方で、MYPが忙しいコースだと外部の人に思われる最大の理由は、やはり上には上があって、完璧を目指そうとすると上限がないことだと思います。
国際バカロレア・MYPと相性のいい生徒は、課題にいくらでも時間をかけられるし、それが苦ではないようです。
私の場合は、友人や家族と過ごす時間、趣味やフランス探検も大事にしたいと思っているので、ひとつの課題につき、例えば締め切りまでの1週間、毎日30分だけ向き合うなど、時間を調整して、課題以外の時間的余裕を持つように努力しています。
MYPを始めたばかりのときは、ひとつの課題が終わるまで向き合わなければと思い、1日の勉強時間をひとつの課題に費やしていました。
でも、途中でそれがMYP式の課題の取り組みとしてはもったいないことに気づいたのです。MYPで出される課題の多くは、答えがひとつのみではない問題です。なので、長時間かけて少しずつ課題を進めたほうが、多角的なひらめきを得られる可能性が高いのです。
昨日は思いつかなかったけど、今日、クラスメートとの会話を通して新しい考えを得られた。明日は両親との会話から引用できる内容があるかもしれない。
国際バカロレアコースで扱われる課題の多くは、日常生活からアイデアをもらえることがたくさんあります。だからこそ1日わずか30分でも日数をじっくりかけて取り組んだ課題のほうが内容が深くなる可能性も高く、結果として高評価が期待できるのです。

〈連載概要〉
第1回: 国際バカロレアとは?日本でこれから履修を検討する子どもたちへ。
第2回: 私が国際バカロレアを選んだわけ。求められる人物像と必要な準備は?
第3回: 国際バカロレア生の1日。学習姿勢とタイムマネジメントの大切さ。(本記事)

       
  • 多岐にわたる内容が特徴

  • 昼休みに、友人たちとピクニックランチ

  • 編集部おすすめ・国際バカロレアに関する1冊

          
   
  • 言語と文学、言語の習得、個人と社会、理科、数学、芸術、保健体育、デザイン。MYPの5年のプログラム期間にわたり、これらを学んでいきます。

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  • 外出OKな昼休みは友人たちと外でピクニックランチをとることも。集中力を要する授業の合間の楽しい気分転換です。

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  • 『世界で生きるチカラ 国際バカロレアが子どもたちを強くする』(坪谷ニュウエル郁子・著 ダイヤモンド社刊)(注1)は、東京インターナショナルスクールグループ代表を務める著者のリアルな視点や生徒インタビューも交えて説明された1冊。

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