毎週末のキャンプ! 楽しいのはもちろん、育児にも好影響だと実感して

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キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児

名前
ヒャクタロウ / Hyakutaro
家族
4人(5歳の男の子、0歳の女の子)
所在地
東京都/山梨県甲府市
お仕事
キャンプインストラクター
URL1
hyakutaro_Instagram
URL2
原点回帰オフィシャル

キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児

初回のキャンプから、すっかりキャンプにどハマりしました。
何しろ子どもの教育にはとにかくいいです!
良いことしかない。

キャンプ場はどこも平坦なところがなくて、歩き回るうちに子どもの体幹を養うことができます。
自然の中で五感をフルに使うことができるし、有害な人工電磁波の影響もありません。
何よりも、自然の中でみんなで楽しくいただくご飯がおいしいから、子どもの食欲もめちゃ上がる!

ハマった理由には、山梨の田舎で休日することがあまりない、というのも後押しになってはいましたが、とにかくキャンプに行きたくて行きたくて、いてもたってもいられなくなってしまいました。
空いた時間あればキャンプ雑誌を読み漁り、とにかくキャンプギアを調べ尽くし...。
そのハマり具合に奥さんはドン引きでした。
"キャンプあるある"だけど、毎日のようにamazonの空箱が積み上げられていって......(汗)。

しか~し! "キャンプ初心者あるある"で、とにかく何を買ったらいいかわかっていなかったのです。一日に何時間でもネットサーフィン。

今でこそキャンプ人口は増えて、一緒に行った先輩キャンパーから買うべきものを参考にできるけど、僕の場合はそんな先輩がいなかったから、買っては試しての連続で、1回しか使っていないものも実はめちゃめちゃあるのは内緒です。(笑)

テント、タープ、チェア、ランタン、エアマット、シュラフ、テーブル、カトラリー、ケトル、ダッチオーブン、焚き火台、ナイフ、斧、鉈、グローブ、キッチンテーブル、まな板......もうキリがありません。

そのうえ、子どもの教育に主眼を置いてるから、子ども用のギアもそれぞれ買わないといけなかったのです。
しかもそれぞれに専用ブランドが展開されてるので、揃え始めるとカラーリング、素材感など、様々なことが複雑に絡み合って統一感やコーディネートも気になり始め...。買って使ってみないとわからないし、気づけばそれこそ車が1台買えるぐらいに......(爆汗)。

そして、忘れてはならないのが車。

これだけ揃え出すと、まず車のトランクには入りきらない。
なのでルーフキャリアをつけて、車自体にもそれこそめちゃお金が掛かるようになってしまいました。
もう、キャンプよりも別荘を買った方が安く済むのでは......なんて思いも頭の中をよぎるように。

よし!これだけ揃えたんだから、できるだけ行きたい!

幸い、僕が住んでいる山梨県は、車で30分も走ればどこかしらのキャンプ場には行ける環境。
適当に毎週行くことにしてみました。

だいぶキャンプにも慣れてきて、季節は冬。

当時はまだ知る人ぞ知る最高の穴場キャンプ場の四尾連湖(しびれこ)に行きました。
山の中にポツンと穴が空いたように湖があるキャンプ場で、ボートに乗ってキャンプサイトまで行く
気持ちのいいキャンプ場。最近では某キャンプアニメに登場してから、予約が取れなくなってしまいましたが......(泣)

甲府の最高気温は15℃ぐらいだったので、シュラフと毛布を持っていけばなんとかなると思っていたのが大間違いでした。夜は一気に冷え込み始め、最低2℃ぐらいまでは下がると予想をしていたのですが、標高の高さと気温の計算を頭に入れていなかったのだ!

実際には標高が100m上がると、気温はおよそ0.6℃下がります。
四尾連湖は標高880m。甲府と比較してもおよそ4℃も違うことになるのです。
そう! 完全な氷点下になったのだ。
おまけに焚き火台しか持っていかなかったから、大変!

薪ストーブもなく、おまけにテントは冬仕様になっていなかったので、隙間から風が吹いてきます。子どもの唇がどんどん青くなってきて、ぶるぶる震え出したのです。焦った僕は、火をガンガン焚くけれど、湖畔の風が吹き付けて全然暖まらない!

さすがに奥さんと子どもは車に戻ってもらうことにしたのですが、このキャンプ場、ボートを漕いで岸向こうに渡らなければ行けないキャンプ場!
駐車場までがめちゃめちゃ遠い!

ただ、湖の周りにも細い散歩道もあったので、真っ暗闇の中、湖に落ちないように息子を抱きかかえて車に走りました! なんとか子どもも震えが止まり、この日は僕だけテントでガクブルで寝ることになりましたが、冬キャンの厳しさを思い知った夜になりました。

ファミリーキャンプは、基本的に春、夏、秋の3シーズンがほとんど。ママも子どもも、さすがに寒い思いをしてまで行かないですよね?

でもこの体験は、僕はアウトドア育児で得られるものを考えるきっかけになったんです。

というのも、普段の生活ではエアコンなどの空調が優れているうえ、一年を通じてほぼ室内での生活。寒暖差や四季を肌で感じることが昔に比べて少なくなったと思います。

でもキャンプは野外で過ごすので、寒暖差や四季をダイレクトに感じるんです。(無防備だとほんと死を感じるまでになったりします。)寒暖差だけではなくて、四季の草木や虫、鳥の囀りや雪静け、はたまた雨上がりの香りや漂う花々の香り、キャンプでいただく旬の食材にまで及びます。
キャンプをするだけで強制的に五感を使って生活するってことができる!

それは育児の上で非常に有効だと考え始めたんです。

さてさて、そんな冬キャンですが、それなりの装備が必要です。冬用テントとシュラフ、それにストーブは必須。

夜はお酒も入ってるから、感度も鈍くなりがちです。寒暖差を気にかけないで外に出たりすると大変なことになります。今でこそ装備は万全で冬キャンを楽しんでるけど、何度死にかけたことか!(笑)

こうしてキャンプの楽しさと自然の厳しさを知り、さらにキャンプにハマっていくわけですが、
それにしてもキャンプは最高です!

次回はキャンパーの聖地とも言われるキャンプ場で大事件に!
を書こうと思います。

〈ヒャクタロウさん連載〉
キャンプインストラクター、ヒャクタロウのアウトドア育児

       
  • 湖面の美しさに立ち尽くす息子

  • 子どもはお手伝いが大好き!

  • ティピーテントを初体験

          
  • 初めてのボート漕ぎ

  • 奥さんもだいぶハマってきたかな?

  • カンガルースタイルのテント

  • 早朝、湖の周囲を散歩。極寒の中、無音の湖面は美しかったです。

  • 親がキャンプで荷物運びなどに苦労していると、子どもは自発的に手伝ってくれるようになります。

  • 初めてのティピーテント。薪ストーブを焚いて過ごした早朝。

  • 水面では、自分で漕いで進むということを覚える。なんでもやってみることが大切!

  • ファミリーキャンプはみんなで楽しむこと。そう! ワインも欠かせません(笑)。

  • 大型シェルターを張り、その中に小型テントを張るのをカンガルースタイルと言います。これだとリビングは広く、疲れたときもすぐに寝られるし、開閉できるので温度調節をしやすいのです。この白のスノーピークのシェルターにはハマったなぁ。