広尾学園中学受験に挑むきっかけとなった「塾との出会い」「学園祭」

都内インターナショナルスクールから広尾学園中学校へ進学④
- 名前
- 佐々木 正(仮名)
- お仕事
- 広尾学園中学校(医進・サイエンスコース)学生
- URL
- 広尾学園中学校
【インターナショナルスクール生 その後の進路: 中学受験編】
「多様な教育の選択肢のひとつ」として今、注目を集めている日本国内のインターナショナルスクール。そこに通う生徒たちのその後の進路として、中学受験を選択する子どもたちも今や珍しくはないそうです。本連載では、東京都内にあるインターナショナルスクールに通い、その後、広尾学園中学校に進学した現在中学2年生の佐々木正くん(仮名)の受験体験記をお伝えします。
今回はいよいよ、佐々木くんが中学受験にチャレンジした経緯やきっかけとなった出来事をご紹介します。
佐々木くんは3歳の頃から、都内のインターナショナルスクールの幼稚園に通っていたので、日本の学校には通ったことがありませんでした。そんな彼がインターナショナルスクールのGrade3(日本の小学3年生)の頃、ある転機が訪れます。
「インターナショナルスクールの同級生のなかに、中学受験のために進学塾に通っていた友だちがいました。"塾って何だろう?"と少しだけ興味があって、週末に通りかかったときに、何気なくその塾をのぞいてみたんです。その時、たまたまその場にいた先生といろいろな話をしたことでさらに興味がわき、僕も通ってみたいなと思うようになりました」
その日をきっかけに、Grade4(日本の小学4年生)の春から通塾を開始した佐々木くん。ただ、その時点ではまだ、受験のことは頭になかったそうです。
「中学受験を意識したのは翌年の秋、同級生に誘われて都内の中高一貫校の学園祭に遊びに行ったときでしたね。開成中学、麻布学園麻布中学、広尾学園中学など、都内にあるいくつかの学校に足を運んだのですが、インターナショナルスクールとはまた別な雰囲気を新鮮に感じたことを覚えています」
佐々木くんが特に心を奪われたのが、学園祭で行われていた理数系クラスの発表や体験授業。生物の実験に参加し、物理の発表を聞くなどするうちに「僕もここで学んでみたい」と思うようになりました。
「通っていた塾の影響も大きかったですね。勉強も面白かったですし、友だちとお菓子を食べながら何気ない話をして帰る時間が大好きで。塾の先生たちとも何でも相談できる関係でした」
大好きな塾の友人たちが中学受験を目標に切磋琢磨している姿に触発され、佐々木くんも学園祭で気に入った中学校への受験を決意します。
「日本の進学塾に通ったことで、僕は英語と日本語の両方の文化圏の授業を体験することができました。インターナショナルスクールも大好きだったのですが、学園祭に足を運んだことで、僕は日本が大好きだから、一度は日本の教育も受けてみたいなと考えるようになったのです」
小さな頃から鉄道が大好きだった佐々木くん。2歳の頃には、電車と線路がたくさん見える新宿駅のお気に入りの場所に毎日のように通っていたそう。鉄道目当てに日本各地を訪れた経験も、そんな思いに拍車をかけた一因だったのかもしれません。
次回は受験を決意した佐々木くんの受験対策の日々をお伝えします。
〈連載概要〉インターナショナルスクール生 その後の進路: 中学受験編
第1回:子ども自らの意思で、都内インターナショナルスクールから広尾学園へ
第2回:国内インターナショナルスクール生の中学入試「受験方法」について
第3回:中学受験に挑むインターナショナルスクール生の「塾」と「志望校」
第4回:広尾学園中学受験に挑むきっかけとなった「塾との出会い」「学園祭」(本記事)
第5回:都内のインターナショナルスクール生のリアルがわかる。「通塾スケジュール」と「両立の壁」
第6回:中学受験を決意!インターナショナルスクールから日本の小学校に編入
第7回:受験後に感じた「インターナショナルスクールと日本の中学校の違い」
第8回:中学受験に挑んだ僕が「最も影響を受けた人」と「将来の目標」
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