海外提携にシェアオフィス!?白馬インターナショナルスクールの未来

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白馬インターナショナルスクールのサステナブル教育⑧

名前
草本 朋子/Tomoko Kusamoto
所在地
長野県白馬村
お仕事
白馬インターナショナルスクール設立準備財団代表理事
URL1
Hakuba International School
URL2
Hakuba International School Facebook

白馬に誕生!サステナブル教育を実践するインターナショナルスクール
プロジェクト型学習やアウトドア活動などを通して、地域に根付いたサステナブル教育を実践する中高一貫のボーディングスクールとして、2022年の秋に開校を予定している白馬インターナショナルスクール。今回は、本校設立準備財団代表理事の草本朋子さんに、海外校との提携予定や奨学金制度、目指している学校像に関して伺っていきます。

白馬インターナショナルスクールもゆくゆくは海外の学校との提携を行っていきたいなと考えています。世界中のインターナショナルスクールと連携し、教師のエクスチェンジプログラムを実施したり、生徒同士が短期から長期まで、気軽に行き来できるようなシステムが構築できたら素晴らしいですよね」

「将来的には、日本発のPBL(Project Based Learning: 課題解決型学習)&サステナビリティ教育のモデル校として、全国の教員が研修に訪れることができる教育大学院も併設したい」とも語る草本さん。

「夢は膨らむばかりですが、夢と言えばもうひとつ。地元白馬で昨年度から行われているサーキュラーエコノミーを学ぶイベント『GREEN WORK HAKUBA』をきっかけに、さまざまな企業から、『白馬にリサーチラボを兼ねたシェアオフィスができたらいいね』という話が出ています。

そこで将来、そういった企業のオフィスを本校の敷地内に誘致したいな、とも考えています。最先端の研究が行われているオフィスが学校内にあれば、生徒たちへの良い刺激になるでしょうからね」

白馬の子どもたちと白馬インターナショナルスクールの生徒が共に学べる仕組みも構想しているそうです。

「せっかく白馬に本校ができても、地元の人たちになにも恩恵がなかったら意味がありません。しかし、授業料が高額な本校に、誰もが通えるわけではないのも現実です。そこで、経済的な理由で入学を諦めざるをえない地元の生徒や全国の生徒が、毎年、数人でも入学できるような奨学金制度のための寄付金集めが、今後の私の重要な仕事だとも考えています」

さらには、白馬インターナショナルスクールと地元校との交流プログラムなども視野に入れています。たとえば地元の公立学校と本校の間で先生方の交換交流があったり、プロジェクト型学習を共に学ぶ授業なども検討していきたいと語ってくれました。

最終回の次回は、草本朋子さん自身の信念や夢に関して伺っていきます。


〈連載概要〉白馬に誕生!サステナブル教育を実践するインターナショナルスクール
第1回:白馬インターナショナルスクールは「プロジェクト型学習」重視の学びの場
第2回:白馬インターナショナルスクールの求める学生像。募集要項と受験科目
第3回:白馬インターナショナルスクールの「アウトドア活動とスポーツ」
第4回:「日本と欧米の融合型」白馬インターナショナルスクールのカリキュラム
第5回:「子育て移住が転機」白馬インターナショナルスクール誕生まで!
第6回:気候変動のリスクを肌身に感じる「リアルなサステナビリティ教育」
第7回:校舎なしで開校!?目指すは生徒たちと作り上げる「カーボンゼロ校舎」
第8回:海外提携にシェアオフィス!?白馬インターナショナルスクールの未来(本記事)
第9回:「ボーディングスクールから世界平和へ」生徒たちに込めた願いと夢

       
  • 「GREEN WORK HAKUBA」の参加者と

  • 白馬観光局長による開会の言葉

  • 岩岳山頂でワークショップ

          
  • サーキュラーエコノミー(循環型経済)で白馬村の未来を描く「GREEN WORK HAKUBA」の第3回目が2021年9月に開催されました。「ワークショップの後、白馬の岩岳の山頂で参加者たちと集合写真を撮りました。私は前列、向かって右から2番目にいます」と草本さん。

  • 「GREEN WORK HAKUBA」のために全国各地から集まったさまざまな企業からは、「白馬にリサーチラボを兼ねたシェアオフィスがあったらいいね」との声が上がったそうです。「そのオフィスをぜひ本校の敷地内に誘致したい」と、草本さんの夢も膨らみます。

  • 「GREEN WORK HAKUBA」では、サーキュラーエコノミーを実践する企業などが参加し、サーキュラーエコノミーの概念を取り入れた今後のビジネスのアイディアなどを話し合う実践的なワークショップが実施されたそうです。写真は岩岳山頂での実際のワークショップの様子。