映画に見る子育てのヒントと、本当の自由について考える
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児
- 名前
- SAWA
- 家族
- 4人(12歳と8歳の女の子)
- 所在地
- 東京都
- お仕事
- モデル、TCS認定コーチ、マザーズティーチャー、たいわ室コーチ
- URL1
- SAWA(@sawa_iam)Instagram
- URL2
- SAWA official
【モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児】
先日、『夢みる小学校』という映画を観てきました。山梨、福井、和歌山、福岡、長崎に実在する小学校「きのくに子どもの村学園」を舞台にした映画です。こちらの小学校、いわゆる国語、算数、理科、社会という当たり前に学校にある教科授業がない。そして、テストもない。"先生と生徒"という関係性もなく、同じ立場で考える"人と人"の繋がりで創られていて、何かの結論を出す際には、大人も子どもも同じ一票というスタイル。
その映画には、先人が与えてくれた、子どもが育つうえで《本当に必要なこと。大切なこと。》が、凝縮され溢れていました。見終わったあとは......"無"。暫く思考や心の中でザワザワとしている考えや感情を言葉にすることができず、なにも発せない状態に。
私の中で沢山の問いが生まれると同時に、自身の子育てに対し、大切にしたいコトと、実際しているコト、その理想と現実の間に、少なからず溝があることに気づき、新たなる反省と深い発見に繋がったとても貴重な時間でした。また以前、たいわ室コーチとして共に活動し尊敬している元小学校教諭のコーチから、子どもは《育てるよりも育つ》、そこを大切に見守りたいというお言葉を聞き、とても共感したことを思い出しました。
「"大人"も"子ども"も関係なく、"人"が育つうえで、本当に大切で必要なことは何?」という、とてもシンプルな問い。
分かっているはずなのに、気付かぬうちにこの情報化社会や誰かからの意見に勝手に煽られ、自ら心配の種を増やし、"親としてただ安心したいだけ"の材料をあれやこれやと撒き散らし、自分で生んでしまっている不安の種を、習い事や学ぶ環境を与えることによって埋めているのではないか......。
親として子ども達に、本来大切にしたいコトや紡いでもらいたいと願っている理想から、ほどなく遠ざかっている現実を目の当たりにし、なんだか猛省すると共にとっても心も思考も晴れやかになりました。コレ開き直りではなく、最後の最後で《自分が大切にしたいコト》が、改めて明確になったからです。
これから、益々AIが進化しさまざまな職業が奪われてしまうといわれている時代......。だからこそ、親として本当に大切にしたいコト、紡いでいきたいコトを見直してみる時間も必要だなと感じました。
皆さん、皆さんはお子さんとの関係で、何を大切にし、そして何をもっていまの子育てに安心され、何がないと不安になられているのでしょう?
「きのくに子ども村」では、子ども達がキラキラ伸び伸びと、本当の"自由"の中で過ごしていました。そこには、こうでなければならないという制限はない。けれども同時に、それ以上にきちんとした生きた主体性があり、それぞれの子どもたちの間には、自分との違いを否定することなく受け入れられた個性の尊重がある。そして何より、自分は自分でいいんだ、失敗してもいいんだ!という、体験から学ぶ安心と信頼が眩しいほどにありました。
私に足りなかったのは、"子どもたちを信じぬくという覚悟"かもしれません。意識している筈なのに、まだまだその覚悟を持てず、最後の最後に手を出したり、口を出したり、与えてしまっている。そして、コーチとしてマザーズティーチャーとして常に大切にしている"自己信頼"。ココもまだまだ足りてなかったなと感じました。
子どもたちの未来に、私たち大人は何を残していけるのだろう。
もっともっと子ども達と一緒に、制限や枠から離れて体験してみる時間を持ちたいな。そうした中で、より我が家らしい軸となるしなやかな子育てを追求したいと思います。
〈SAWAさん連載〉
モデルSAWAが綴る、自由の中に軸をもったしなやかな育児
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